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2015-10-24 Sat 16:29
ひっさしぶりに小説を書いてみました!
テーマはハロウィン。 これの後日談的な。 (別ウィンドウ開きます) この小説を書くにあたって、何に一番驚いたと思います? ・・・6年も経ってた ひぃっ! 時の流れ怖い! 文章力はいまいち変わっていないのに! 6年も! ・・・と、とりあえず追記に載せときますね・・・(逃) *注意* ・版権元とは関係ありません。 ・日本語がおかしいところがあるかもしれません。 ・こんな物好きな方はいないと思いますが、コピー、保存、掲載などはお止めください。 今日は10月31日。 今年もポケモンたちの世界にハロウィンがやってきました。 この日は、子供たちがズバットやジュペッタ、ゲンガーなどの格好をして、他の家にお菓子をもらいに行く日です。 黄色い屋根の、ある家でも、2匹のポケモンが仮装をしていました。 今年はバケッチャとパンプジンの格好をしています。 「ピカチュウ、ピチュー、遅くならないうちに帰って来るんだよ?」 今年も心配そうに言ったのは、父ライチュウ。 「わかってるよ。ね?ピチュー?」 ピカチュウが隣にいる弟に声をかけると、ピチューもうん、と元気よくうなずきました。 「それと、北の森には行くんじゃないぞ? あの森には―」 「悪夢を見せる恐ろしいポケモンが住んでいる、でしょ? じゃあ、いってきます!」 ピカチュウとピチューは、元気よく外に飛び出していきました。 ピカチュウとピチューは早速北の森に行きました。 ピカチュウの手には小さな包み。 ピチューの手にはあのときのきれいな羽。 「お父さんにばれたら、しばらく外出禁止かもね。」 ピチューがフフッと笑います。 「でも、会いたいんでしょ?6年前に助けてくれたあのポケモンに。」 「うん。」 ただ、とピチューは続けます。 「問題は、あの小屋がどこにあるか、なんだよねぇ・・・。」 「そうそう。僕も迷子になりながら見つけたからなあ。」 ピチューはうーん、とうなります。 しばらくうなったあと、ポンッと手をたたきました。 「わかったぞ!」 「何?」 「今回も迷子になればいいんだ!」 ピチューの“迷”案にピカチュウは吹き出しました。 「なんだよそれ・・・でも・・・いいかも。」 2匹が北の森をさまよっていると、なんということでしょう。 目の前に小屋が見えてきました。 「ピチュー!あれ!」 2匹は小屋に駆け寄ります。 「まだ、住んでいるのかなあ・・・。」 ピチューが控えめにドアをノックしました。 少し間があった後、カチャリ、とドアが開きます。 中から出てきたのは、あのときの黒いポケモンでした。 「・・・お前たちは・・・。」 黒いポケモンは目を丸くします。 「お久しぶりです。おじさん。」 ぺこり、と2匹は頭を下げました。 ピカチュウが包みを差し出します。 「これ、お母さんと家で焼いてきたポフィンです。」 ピチューも羽を差し出します。 「あのときはお世話になりました。」 黒いポケモンはフ、と目を細めると、 「入りなさい。」 と言いました。 「うわぁ・・・!」 あのときは気づいていませんでしたが、小屋にはたくさんのきれいな羽が飾られていました。 「きれい!」 2匹はキョロキョロとあたりを見渡します。 「来客を想定していないのでね・・・すまないがそこのベッドに腰掛けていてくれ。」 2匹が言われたとおりに腰掛けていると、黒いポケモンが3つのグラスをもってきました。 中にはオレンの実ジュース。 グラスを机の上に置き、ベッドの近くまで引き寄せます。 さらに机の上に大きな皿を置くと、ピカチュウがもってきたポフィンをのせました。 「それで」 ジュースとポフィンを勧めた後、黒いポケモンは2匹に尋ねます。 「今日は一体、何の用だ? お前たち町の者たちにはほとんど何も危害を加えていないはずだが・・・?」 ピカチュウは慌てて首を振ります。 「違います! ただ、6年前のお礼が言いたくて・・・。」 ピチューも慌てて続けました。 「ごめんなさい。 本当はもっと早く来たかったんだけれど、その・・・北の森に行く勇気がでなくて・・・。」 「そうなんです。 ピチューを助けてくれたお礼と、あのときもらったきれいな羽を返したかったんです。」 「羽なんて・・・」 黒いポケモンが困ったように笑いました。 「1枚ぐらいなくても大丈夫だったのに。」 「僕、羽をもらってから、羽について調べたんです。 あの羽、悪夢を消す力があるんですよね?」 「ピチューからその話を聞いて、もしかしたら羽がないせいで、おじさんが悪夢を見ているんじゃないかって思って。」 「だって、この森には悪夢を見せる恐ろしいポケモンがいるんですよ?」 2匹の話を聞いた黒いポケモンは、ああ、と呟きました。 「悪夢を見せるポケモンと同じ森に住んでいる私が、毎晩悪夢を見ていないかと心配で・・・ということか?」 「はい。この小屋にもたくさん羽があるということは、そういうことでしょ?」 ピカチュウはもう一度部屋を見回します。 「お前たちは、私が、悪夢を見せるポケモンだとは思ったことはないのか?」 ピカチュウとピチューは驚いて顔を見合わせました。 「ええっ?おじさんが?」 「このたくさんの羽は、確かに悪夢を打ち消す力を持っている。 しかしそれは、私が悪夢を見るのを防ぐためではない。 ・・・悪夢を見せてしまう力を、少しでも弱めるためだ。」 黒いポケモンは困ったように笑った後、視線を落としました。 「おじさんが・・・。」 2匹は気まずそうにうつむきます。 黒いポケモンは気を取り直すようにパン、と手をたたきました。 「さあ、もう暗くなってきた。ジュースを飲んだら帰りなさい。 ・・・そして、二度とここに来てはいけないよ。」 ピチューはパッと顔をあげると、黒いポケモンの手をとりました。 「また来ます。」 「え?」 「また来年、ハロウィンの日に来ます。」 「私は、悪夢を見せる恐ろしいポケモンなのだぞ?」 「確かにおじさんは悪夢を見せるポケモンなのかもしれないけれど、恐ろしいポケモンじゃないもん。 ・・・優しいポケモンだもん。」 ピカチュウも黒いポケモンの手をとりました。 「大丈夫。町のポケモンには内緒で来るから。」 黒いポケモンはふう、とため息を吐くと、 「好きにしなさい。」 と呟きました。 そして、あのきれいな羽を2匹に手渡します。 「この羽はお前たちが持っていなさい。」 「いいの?」 「ああ。・・・これからもお前たちを守れるように・・・。」 「ありがとう!」 2匹を森の出口まで送り届けた後。 黒いポケモンは皿の上のポフィンを手にとりました。 窓辺に寄り夜空を見上げ、パクリ、とそれを口にします。 「・・・うまい。」 そう呟くと、夜空を眺めながら、嬉しそうに顔をほころばせるのでした。 ―――Fin. ・・・精進します・・・(笑) スポンサーサイト
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